情報
最新SLG情報/斉藤洋一&宰田敬一
特集ウォーゲームルネッサンス
赤髭危機一髪/松上敬
グラビア「真バルバロッサ作戦を200%楽しむ方法」/GJ編集部
そのとき世界は息をのんだ/佐藤俊之
リプレイコミック「しん・バルバロッサの場合」/松田大秀
なぜヒトラーはモスクワに直進しないのか/園田次郎
特別企画
次号掲載作品紹介/無責任隊長シラガー
誌上ビッグ対談「高梨俊一vsアサノ尊氏」
レビュー
ZERO!(GMT)/豆田一智
ヨーロッパ・アット・ウォー(国際通信社)/錦大帝
関ヶ原(サンセットゲームズ)/古角博昭
オペレーションスパーク(CoA)/山内克介
Defiance in the Desert(Khyber Pass Games)/越田一郎
連載
アニメゲームライバル機比較/岸裏典雄
インペリウム百年戦争史/フューラー中村
東部戦線作戦史「マース作戦その1」/図書太郎
フリードリヒ大王と「啓蒙時代]の戦争/二木"Markgraf v.Sapporo"太郎
知られざる名将たち「韓信伝~井脛口の戦い」/刑事ボロンコ
南北朝知られざる戦い/上田洋一
ウォーゲームメーカーの興亡/佐藤俊之
世界バカゲーム悲報/原案・監修:竹中清貴、文:イエティさん
ウォーゲームデザイン序論/フューラー中村
B級SFゲーム分科会/いしだたかし
しりーず・ざ・れじぇんどぉ「華麗なる敵前撤退作戦、ナポレオニックじゃなくて銀河英雄伝説」/柿崎唯
ファミリーゲームあれこれ/高崎眞一
中野将之のヒューゴートーク/中野将之
Information
ファミリーゲーム最新情報/能勢良太
ゲーマー伝言板
次号予告
真・バルバロッサ作戦
1941年6月22日、歴史上もっとも大規模な戦役が開始された。「バルバロッサ作戦」とよばれたこの戦いは、それから3年10ヶ月の間続き、ドイツとロシア、そして東欧諸国に恐ろしい讃歌をおよぼした。だが、ドイツもソ連もこの戦いがかくも長い、苦しいものにナルとは予想だにしていなかったのである。
このゲームは、ドイツ軍のソ連侵攻によるバルバロッサ作戦開始から、翌年春のソ連軍の冬季反攻終結までをシミュレートする。システムはドイツ軍はメイアタックだが、ソ連軍はマストアタック。そして的ZOCに入ったソ連軍部隊は離脱できない。
このゲームでデザイナー鈴木銀一郎の思想がもっともよく表現されているのはソ連軍司令部ルールだろう。司令部はソ連軍にのみ登場し、司令部の指揮範囲内にいる部隊だけが、ドイツ軍戦車ユニットをZOCで食い止めることができる。また、全滅した部隊を補充という形で再編成することができるのも司令部だけである。そして、ソ連軍司令部の指揮範囲はそれぞれ異なっており、実際に使用するまで、両軍ともその司令部の能力を知ることができない。
さらに、ソ連軍各部隊の戦力は兵かによって一律だが、ステップロスしたときの戦力はそれぞれ異なっている。なかには裏面を持たず、1ステップロスで吹き飛ぶ張り子の虎部隊もある。ソ連軍は兵員をかき集めて同一の装備を施すことはできたが、彼らが放火の洗礼を受けたとき、どこまで持ちこたえられるかまでは予測できなかったのである。
これらのルールはソ連軍マストアタックとあいまって、銀一郎流戦場の霧を醸しだしている。あなたが前線に派遣した司令部は優秀かもしれないし無能かもしれない。そして、彼らが指揮する部隊は頑強に戦い抜くかもしれないし、敵の砲火を浴びただけで四散するかもしれないのである。
司令部の指揮を離れたソ連軍部隊の脇をすり抜け、オーバランの連続で突進するドイツ軍戦車部隊。ウラー!の喚声をあげて押し寄せるソ連兵。そして硝煙のむこうに立ちふさがる新たなソ連軍の壁…。
ロシアの大平原に展開する死闘を制するのはどちらか。その日、世界は息を呑むだろう!。