Game Journal.Net ゲーマーによるゲーマーのためのボードSLG専門誌

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最新号

ゲームジャーナルNo.33 アウステルリッツの太陽

表紙

解説

録作品:The Sun of Austerlitz
ナポレオンが皇帝になって1年目の記念すべき日であった1805年12月5日。
 アウステルリッツの西の戦場には依然として濃霧が立ち込めていたが、プラッツェン高地ではその霧もほとんど消えかかっていた。
プラッツェン高地には、昨日まで連合軍の大軍が陣取っていたが、今その大軍はフランス軍右翼へ機動を開始しており、そのため連合軍中央は数個大隊が点在するのみとなっていた。
ナポレオンは勝利を確信した。

 The Sun of Austerlitzは、1987年にアドテクノスから出版された、三帝会戦として有名な“アウステルリッツの会戦”を再現したナポレオニックウォーゲームである。

MAP

内容

ゲームは命令チットシステムで、所属部隊ごとに命令チットが与えられ、各プレーヤーは毎ターン指定された数の命令チットを選択してカップに入れ、カップから1枚づつランダムに引いて、出たチットに該当する部隊が行動できる。
その結果、プレーごとに展開が異なる、流動的でエキサイティングなゲームがプレー可能になっている。
その一方、選択できる命令チットの数は、各ターン開始時の戦況によって左右されるが、どの部隊を行動させるチットを選ぶかはプレーヤーが決めるため、単なるランダム要素だけではなく、ゲーム状況に応じて、どの命令チットを選ぶか、プレーヤーの戦略眼が問われる。
当時としては画期的なシステムであったにもかかわらず、ウォーゲーム冬の時代に出版されたため広く認知されておらず、その後命令チットシステムの興隆と共に再評価され、プレーヤーの再販の要望が高まっていた。
また旧版ではユニットが地味で、命令チットに対応する所属部隊の表示が非常に分かりにくいという問題点があったが、ナポレオニックの雰囲気を再現する絢爛豪華なコンポーネントへと一新され、ゲームの雰囲気を盛り上げる。
 出版当時正当な評価を受けず、知る人ぞ知る「早すぎた名作」であったが、時代が本作に追いつくと共に、いまその真価を世に問う!

ゲームデータ

テーマ
Austerlitz
カウンター数
198枚
マップ
1枚
ゲーム期間
1805年12月5日
ゲームの範囲
アウステルリッツ戦場
プレイ時間
3~4時間
プレーヤー数
2人
難易度(5段階、5が最高)
3